北方領土訪問と丸山発言について
かつて私は国後・択捉への渡航を取り消されたことがある。
今回のような元島民の皆さんとのビザなし交流にエントリーをしていた2014年、クリミアへのロシア介入で日本がEUに歩調をあわせて制裁措置を取った、その報復であった。(日本の制裁措置はビザ取得の緩和を先送りするといった強いものではなかった)。
当時、外務省の役人がやってきて「今回の北方領土への渡航はロシア側が認めないと言ってきた」「制裁措置を取ったのは政府。
なぜ野党の私が狙い撃ちされたのか」「・・・」
おそらく政権与党時代に北方領土の日で総務大臣代理で副大臣の私が挨拶した内容(日本固有の領土、ロシアの不法占拠など当たり前のことを言っただけ)やメドベージェフ首相が国後基地を視察した際に、同時にその向かいの標津に防衛副大臣として取材に応じたことなどが「好ましくない人物」と”評価”されたのだろう。
このように交流事業、ビザなし渡航はロシア側の政治的なカードなのである。
丸山氏の発言の中身もひどいが、将来への影響を考えずに発言したことでビザなし交流にロシアがこの時とばかりに制約を加えることを懸念する。
私がロシアから拒否されたように今後の参加者は官民問わず「ロシア側に対して政治的発言をしない人物、あるいは過去にしていない人物のみ認める」などロシアが条件を付け、都合のいい人間だけをふるい分けして行われることを懸念する。
その意味で丸山議員の言動は重い。